雨上がりを待つ。



視界が悪い。
空気は身体にまとわりつくかのように圧迫感がある。
空は白く覆われ、独特の湿気を帯びた香りがする。

ああ、雨が降りそうだ。

このところ、空はぐずついてはいた。
この時期になると、アイツは頗る調子が悪い。
いや、正確には精神的に不安定だ。
嫌に上機嫌かと思えば急に黙り込む。更には不機嫌になる。
きっと、自分の部屋に篭ってる時はただベッドに座ってじっとしているだけなんだろう。

もう慣れたけどな。

「…おい。」
「あ?」
「なんで貴様が此処に居る。」

このやりとりも慣れたもんだ。

「いーじゃねーか。
それとも、独りでイケナイことでもする予定なのぉ?三蔵様ぁんv」

ガウンッ!

「ッぶねーな!当たったらどーすんだよッ!!」
「当たるように撃ってンだよ。下手に避けると楽には死ねんぞ。」
「…とかいいながら、今日は一発だけじゃねーか。」
「…うるせぇ。」

多分。
三蔵はわかってんだな。
一発しか撃たなかったのは、そういう意味だろ。

「あーあ。」
いつまで続くンだよ、この状況。

「止まねぇ雨はねぇよ。」

いつの間にかちゃっかり珈琲なんて飲みながら、
俺が言わないつもりで飲み込んだ言葉にしっかり返事を返しやがる。
自分だって、こんな日には弱ってるくせに。

とかなんとか考えながら、その一言に安心しきってる俺も大分弱ってたらしい。

「あーあ。」
自分でもわかる。さっきとは違う、幾らか上気した声。
俺ってば現金。

三蔵が口の端を上げて笑ってるような気がした。




というわけで、ごじょさん。

なんとなく、彼の視点は書きやすい。
というか、浮かびやすい。
似てるとか似てないとかは気にしない方向でッ(笑