恋の空騒ぎ
少しでいいの。
私に夢中だって証拠が欲しい。
〜恋の空騒ぎ〜
「・・・で?」
盛大な紫煙が青空に吸い込まれていく。
-----ああ、馬鹿馬鹿しい。
カップルの愚痴なんて、聞くだけ野暮だ。
ましてや、この話じゃ完全な惚気。
今日の天気は快晴でいやんなるほど青い空の下、悟浄様の恋愛
相談室は開かれてるわけだ・・・が。
そろそろ惚気聞くのも飽きてきたのが本音。
因みに八戒は三蔵の御機嫌取りで部屋の中。
「だから、こう・・・ね。
八戒ってあまり変わりが無いから・・・二人っきりでも。」
へぇへぇ。
「へぇー、そうなんだ。
でもああいうヤツに限ってエッチの時はお鬼畜だったりィ?」
は瞬時に顔が赤くなる。可愛いねぇ。
「う、うーん・・・っていうか、そこなんだよね・・・。」
は?
あれ?今までのは全部前振り!?
つーか、そんな話かよ!
早く言え。八戒のテクには興味が有る。
いやいやいや。此処でがっついたら彼女が引くだろ。
落ち着け、オレサマ。
いやいやいや、でもほら、あの男がよ。
あの男のSEXって。
「・・・なんか不満でもあンの?
なんなら、オニーサンがアドバイスしちゃうよんv
・・・今なら実施込みでv」
バカ、と軽く胸を叩かれる。
「不満とかそんなんじゃなくて・・・
・・・やっぱり、不満なのかなぁ・・・」
「だから、なンなのよ」
「いや・・・う〜ん・・・なんていうか・・・
熱が無い、というか・・・。」
「熱?」
「ん〜・・・八戒って、軽くS入ってるかなとは思うけど・・・
私ばっかり・・・っていうか。」
「おーい。」
意味わかんねぇよ。それじゃ。
つーか予想通り鬼畜系ではあるワケだ。
頬を赤く染めて・・・まぁ照れるのは判るけどな。
そんな話。ましてや、本来女同士でしたいだろうけど、
周りに居るのはヤローばっかだし。
生臭坊主に理解が無いのは一目瞭然、
猿はこんな話百万年はえーし。
てか、こういう時の女って、なぁンか可愛いよなぁ・・・。
「ゆっくりでいいから・・・サ、落ち着いて話してみ?」
うん、と節目がちに頷く。
やべぇ。オレがその気になりそう。
「なんていうか・・・その・・・。
私じゃ、その気にならないのかな・・・って!」
は?
「いや、その気にならないと男は勃たないっしょ。
それとも、八戒勃・・・」
わーわーわー、とが慌てて赤い顔を更に赤くする。
「いや・・・その・・・」
「することはしてるワケだ。」
はい、と俯いたから小さく返事が返ってくる。
「・・・で?」
「あ・・・の・・・その・・・最中に、ね?」
ああ、もう。じれったいな。
「うン?」
「・・・八戒、あまり集中してくれてない・・・っていうか・・・。
あの、耳元で囁かれるだけで・・・私は・・・なのに・・・」
オィオィ。なんつー顔すんのよ。
オレも男なんですけどー。
誘ってんのか?誘ってんだろ。誘われるぞ、オレは。
「へぇ、・・・貴女露出狂の気があったんですか。」
ぴきーん・・・・・・と空気が凍った。
恐るべし。最終兵器・八戒ヴォイス。
「御自分の夜の営みを世間様に向かって公表するなんて、僕に
は考えも及びませんねぇ。」
「あ・・・!いや、あの・・・な?」
「悟浄」
八戒の笑顔とは裏腹に、背景にブラックホールが見える。怖ぇ
。マジ怖ぇ。
「はい・・・」
両手を挙げて降参の意を示す。
「関係の無い人にはすっこんでていただきたいんですけどね?
」
「・・・はぃ・・・」
「?」
ぐりん、と凄いスピードで顔をの方へ向ける。
サイボーグ手術でも済んでんのか、おめーは。
案の定、は、身体をびくっと震わせ、顔からは血の気を引
かせていた。
悪ィ。いくらオレでもこの場で助け舟はちょっちキツイかなぁ
〜。
・・・相手が相手だしィ。
「どうして僕に直接言わないんです。」
「だ・・・だって・・・」
「それとも、貴女僕に飽きたんですか?」
「そんなこと・・・!」
「だって、不満なんでしょう?
僕にいえなくて他の男にそんな話を持ちかけるなんて、そう取
られても仕方ないと思いませんか?」
おーおー。相変わらず流れるようなお説教。
流れるような誘導尋問。
「・・・思う・・・けど・・・。」
「けど、なんです?
ああ、それとも最初から悟浄狙いで僕に近づいたとか。」
・・・違った。いつも通りじゃねェ。
コイツ・・・煮詰まってやがるのか!?
「違・・・っ!」
「お、おい待てよ!」
「貴方は引っ込んでてください。悟浄。
これは、僕と彼女の問題ですから。」
「や、ちょっと落ち着けって、八戒。」
「落ち着いてますよ。これ以上無いってくらい。」
いや、おかしいだろ。
落ち着いてるお前は自分で落ち着いてるとは言わねーモン。
それに、泣かせるようなヤツじゃないだろ。お前はよ。
「・・・ねぇ、。
嬉しいですか。悟浄が貴女のために僕を止めてくれるのが。」
「そんなこと・・・!
・・・そんなこと、無い・・・」
彼女の目から大粒の涙がぽろぽろと零れ落ちる。
「だったら、どうして・・・」
「ごめんなさい!・・・違うの・・・
は、八戒が・・・どんなときでも冷静だから・・・不安になったの。
私のこと・・・本気じゃないんじゃないか・・・って。
身体重ねてるときくらい、私に夢中になって欲しい、って・・・不
安で・・・怖くて・・・。」
はぁ、と溜息を漏らす。はまたビクッと身体を振るわせた
。
「・・・僕が、不安にならないと思ってるんですか?
貴女を失う事をこんなに怖れているのに。」
そういった八戒の顔は、先ほどと打って変わって生気の無い、
青白い顔をしていた。
「は・・・」
「愛してますよ、」
うあ・・・アイツ、あんな顔してあんなこと言うの?
珍しいもン見たよ、おい。
は感極まったようで、八戒の胸で泣き崩れている。
あー、やっぱ惚気られ損かよ。
期待はしてなかったけどよ。
「さぁさ・・・もう、泣き止んでください。ほら、可愛い顔が台無
しですよ?」
優しくに顔を洗ってくるよう促す。
彼女は頷き、やがて屋内へと姿を消した。
「・・・素直で可愛いこと。」
「ダメですよ。あれ、僕のですから。」
新しい煙草を咥えて、紫煙を燻らせる。
ああ、やっと生きた心地がする。
「なぁに言ってんの。
じゃあ、泣かすなよ。」
「・・・まぁ、僕、軽くS入ってるらしいですし。
御希望には応えておかないと。」
・・・うあ・・・またヤラレタ。
そうやって心底嬉しそうに笑うアイツの顔を見て、オレはヤツ
に真性のサディズムを見た。
これからの彼女の人生に幸あれ。
いや、人の枕事情が気になることってありません?
取分け八戒氏のは・・・凄く気になる。(笑)
だからって、八戒さんがサディストだとは思ってません。
たんなるネタですので御容赦の程を(^^;
因みに、さんが言いたかったのは、自分ばっかり喘がされ
てて、八戒は冷静に腰振ってるように見える、と(笑)
単に早くイかない様に思考を巧く切り替えてただけとか。そん
なとこで収めてください(ぇ/お前は逝ってしまえ:死)